育休中の方、一旦妊娠・出産を機に退職した方、少し子育てが落ち着いてきた頃に考えるのが仕事復帰。そして、仕事復帰する際に重要になってくるのが保活、つまり保育園に入れるかどうかです。保活のスケジュールや動き方、保活経験者の目線でこれは知りたかった!今ならこんなこともチェックしておいた!というポイントをまとめてみましたので、これから保活をしていく方の参考になると嬉しいです。
保活っていつからするの?~気になる保活スケジュール
保活をするにあたって、自分が保育園に入園させたい時期を考え、そこから逆算して動いていく必要があります。保育園の入園時期は大きく分けて2種類。1つ目が「4月の一斉入園」、2つ目が「途中入園(4月以外)」です。それぞれスケジュールが異なりますので、順番に説明していきます。
※ここでは主に、市区町村に申込をする「認可保育園」に関するスケジュールについて記載していきます。
4月の一斉入園
1年の中で1番保育園の受け入れ可能人数が多い時期が4月です。そのため、選考についても他の月とは違い、かなり早めに始まります。私が住んでいる自治体の例にはなりますが、こんな感じのスケジュールでした。
9月上旬 | 申込用紙の配布開始、募集予定人数の公表 |
10月上旬 | 申込受付期間(2週間程度) |
10月下旬 | 申込状況公表 |
11月中旬 | 希望施設変更受付終了 |
翌年1月下旬 | 結果通知発送 |
ちなみに多くの方が育児休業は1歳ぐらいまで、とイメージされていると思いますが、正直1歳になってからの入園は競争率が高くなる可能性が高いです。特に夏や初秋に出産された方で、出産後すぐに保活というと全然イメージがつかないと思いますが、絶対に通わせたい保育園がある!1歳までに必ず復職したい!と考えるのであれば、0歳4月入園も検討することをおすすめします。
0歳4月入園は、申込する人の母数が少ない(10~3月生まれの人はほぼ応募していない)+募集人数が多い場合が多いので、圧倒的に有利!
途中入園
一斉入園で募集人数がすべて埋まらなかった場合・年度途中で受け入れ人数に空きが出た場合などは、年度の途中で入園という制度もあります。私の住んでいる自治体では、人気の保育園はほぼ途中入園は不可能ですが、意外にポツポツ募集は出ており、毎月募集人数が公表されるようになっています。入園申込の締め切りは前月上旬ぐらいまでになっていることが多く、それまでに申込書類をもらったり、会社へ就労証明書の発行依頼をしたりする必要があります。(※自治体によってはこれより締切が早い場合もあるので、個別にご確認ください)
育児休業給付金を受給している方は、1歳時点で入れる保育園がない場合でも、入所申込をしたが認められなかったことの証明をもらう必要があるよ。枠がないから申し込まないと給付金の延長ができない可能性があるので注意!
保活って何から始めるの?~やり方まとめ
保活をする場合、こんな感じのステップで進めていきましょう。
- STEP1情報収集
- STEP2保育園見学
- STEP3入園申込書類の準備
- STEP4入園申込
それでは次に、それぞれの項目について、詳しく見ていきましょう。
STEP1 :情報収集
まずは自分の住んでいる自治体の役所に行き、最新の入園案内・申請書類一式をもらいましょう。窓口で「保育園の入園を考えているんですが…」と伝えれば、担当者から説明を受け、その流れで書類ももらえると思います。ここでぜひ聞いておいてほしいのが点数の話。
一般的に、認可保育園の場合、家庭や就労状況によって点数化され、点数が高い人から希望の保育園に入れるような仕組みが取られています。そのため、自分の点数が何点になるのかを確認するとともに、自分が希望しているエリアの保育園の入園者の最低点数(昨年度のものなど)を教えてもらい、ある程度自分が入園できるかの目安を確認してください。なかなか厳しい状態、ということであれば、認可外保育園の申し込み(点数アップのために復職予定の数か月前から通うor認可ではなく認可外に正式に通う)も検討しましょう。また、2歳までしか預けられない小規模保育園も、通常の保育園に比べると倍率が低いため、そちらも検討してみるとよいと思います。
認可外保育園に関しては、自治体への申し込みではなく、直接保育園への直接申し込みになります。そのため、スケジュールや保育料等もまったく違いますので、注意してくださいね。
STEP2:保育園見学
情報収集をした後は、ある程度通える範囲の保育園を絞って保育所の見学をしていきましょう。実際に見学希望の保育園に自分で電話をかけ、保育園見学をしたい旨を伝えると、日時の案内をしてくれます。保育園によって随時見学を開催している場合と、週1回・月1回と決まった日時で開催している場合がありますので、必ずスケジュールがわかるものを見ながら電話してくださいね。なお、1日の見学人数を絞っていたり、思うようなスケジュールで見学が進まないこともあるので、なるべく早めに見学を進めていくことをおすすめします。(特に一斉入園の申し込み時期の1か月前~はかなり混み合います)
大事なわが子を預ける保育園。しっかり見学をしよう!と思っていたとしても、何をチェックすればよいのか、どんなことを聞けばよいのか、初めてだとわからないですよね。私が保活をしていた時に確認していたこと+あの時聞けばよかったな…と思っていたことをまとめましたので、後ほどご紹介します。
STEP3 :入園申込書類の準備
実際に保育園見学を終え、申し込む保育園・希望順位を決めれば、次に入園申込書類の準備をしていきましょう。申込書類については、自分で記載していくもの以外に、勤務先に作成してもらう「就労証明書」が必要になってきます。(※自治体により名称等が異なる場合がありますので、詳しくは自治体の募集要項を確認ください)こちらは証明してもらうのに時間がかかる場合もありますので、保育園見学と並行して、会社にお願いしておきましょう。
STEP4 :入園申込
保育園への入園申込は申込締切が決まっています。ここに間に合わないとせっかく準備してきたことも全て水の泡になりますので、しっかり確認をしておいてください。私の住む自治体の場合になりますが、申込は郵送では受付しておらず、直接窓口に持参し簡単な面接がありました。面接…というと少し緊張しますが、申込の申請書に書いてあったことや子どもの様子を確認される程度で、(おそらくですが)それにより選考結果に影響があるわけではなさそうなので、気楽な気持ちで行きましょう。
保育園見学チェックポイント
それでは、実際に保育園見学へ行く際にチェックしておくべきポイントを紹介していきます。この中で自分が譲れないポイントを絞り、何を重視するのか優先順位をつけて、見学するようにしてくださいね。私が絶対確認すべき!と思ったことは★をつけましたので、よければ参考にしてみてください。
まずは「登園編」。毎日通うことを考えると、家からの近さはかなり重要です。実際に行ってみると、信号が多くて思ったより時間がかかったり、迂回をしないと行きにくかったり等もありますので、実際に行ってみてイメージをつけましょう。また、この世の中いろいろ物騒な事件も起きていますので、セキュリティ面がきちんとしているかも確認しておいた方が安心です。
次に「施設編」。施設自体の綺麗さや、掃除がきちんと行き届いているか、危ない場所はないかを確認してください。また、都会にある保育所は園庭がないor狭いことも多いです。園庭がない場合、近くの公園に遊びに行くことが多いようですが、頻度は少なくなることもあるようなので、のびのび育って欲しいと考えている方は、重視ポイントに入れておくとよいと思います。
3つ目は「生活・雰囲気編」。保育園によって、かなり教育に対する考え方は違います。英語に力を入れたグローバル教育を推す保育園もあれば、裸足育児やどろんこ遊びを推進しているのびのび派の保育園もあります。食育に力を入れている保育園などもあるので、自分がこんな感じに育って欲しいなーと考えるところにより近いところを選ぶことをおすすめします。また、普段の保育園生活の様子の共有方法ですが、連絡帳のみのやり取り(文字だけ)の場合もあれば、写真をアプリで共有してくれたり、保護者のみが閲覧できるホームページに写真をあげてくれたり、保育園の玄関のところにその日の写真を飾っているというところもありました。本当に保育園により様々だったので、気になる方はぜひ確認しておいてください。(私は結構気になりました!)
ここからが後半戦。4つ目は「持ち物編」。普段の持ち物は、毎日のことになるので必ず聞くようにしてください。意外にエプロンやタオルは保育園で用意しますというところもあり、日々の荷物の量が大きく変わってきます。お昼寝布団に関しても、しっかりと敷布団・掛布団の準備が必要なケースもあれば、コット(簡易的なベッドのようなもの)は保育園で用意するのでバスタオルのみ持ってきてください、というところもありました。私は布団を持ち運ぶのは絶対嫌だったので、コットタイプもしくは布団のリースサービスがあるところを選ぶようにしました。また、入園時に必要なものの中に制服や体操服がある場合、思ったよりも費用がかかることもあります。
そろそろ読むのに疲れてきてないですか?残り2つ、次は「ルール編」。仕事復帰の時間を決めるためにも標準保育時間・延長保育時間は必ず確認が必要です。また、2人目も考えている場合、産休・育休取得した場合、何時まで預けられるかも合わせて確認しておくといいですよ。(多くの場合、短時間保育時間となるようで、16時だったり17時だったり保育所によって様々です)また、通院や用事等で会社を休んだ場合は、預かりません!という方針の保育園もありますので、ここも念のため確認しておくと安心です。最後に保育料以外にかかる費用も保育園により全然違いましたので要チェック項目です。
最後に「その他編」。ここは気になる方のみ確認していただければいいかなと思います。アレルギー持ちのお子さんがいる場合、アレルギー対応をしているか、どこまで徹底されているかは重要です。また、服薬は保育園では行わない方針のところもあるため、持病がある子・肌が弱い子などはこのあたりの確認もしておくと安心です。(オムツかぶれしやすい子はオムツ替えの頻度も確認しておきましょう)
小規模保育園の場合、提携保育園がなければ、3歳に再び保活をしなければいけません。点数は優遇されますが、必ず入れる保証はないので、ここは注意が必要です。また、提携保育園があっても、人数制限があり必ず入れるわけではないというケースもありますので、しっかり確認しておきましょう。
正直なところ、後になればなるほど、いろいろ比較して聞きたいことが増えていきます。そのため、第一希望になりそうな保育園はなるべく後に見学するのがおすすめです。(私は最初に見学したので、後から聞きたいことが出てきて、電話で問い合わせしました…)
保活終了!もし入れなかった場合はどうする?
保活が終わり、無事に内定通知をもらえれば一安心ですが、中にはどの保育園にも内定が出ないという場合があります。その時にどうするか…も紹介していきます。
(一斉入園の場合)2次募集で申し込みをする
4月の一斉入園の場合、1月下旬頃に結果が出ることが多く、募集人数に達しなかった場合、2次募集が行われます。1次の際に申込はしなかったが、通える範囲でまた募集枠があるところがあるのであれば、2次で決まる可能性はありますのであきらめずに応募しましょう。
認可外保育園に申し込みをする
認可保育園がダメだった場合でも、認可外保育園であれば、まだ空きがある可能性があります。また、認可保育園に落ちた時を見越して、両方申し込んでいた方の辞退等もあって空きが出ることもありますので、1度問い合わせしてみましょう。直前でバタバタ慌てるよりも、保育園見学の時期に認可外保育園も見学し、ある程度目星をつけておくことをおすすめします。
ちなみに、認可外保育園というと、保育料が高いのではないか?というイメージがあると思いますが、意外に安かったというケースもあります。認可保育園は世帯の所得によって保育料が決まるため、夫婦ともに正社員で収入が高い場合、認可外保育園の方が保育料が安かった!ということもありえます。また、比較的働く人へのサービスがしっかりしており、認可保育園より預けられる時間が長かったり、毎月数千円の費用で手ぶらサービス(おむつや着替え・タオル・エプロンなどすべて保育園で準備してくれる)を行っているところもあるので、何となくのイメージではなく、実際に調べたり見学をしてみて、候補に入れるとよいでしょう。
保育園以外の預け先を検討する
保育園は決まらなかったが、絶対に仕事復帰をしないといけない…という場合は、保育園以外の選択肢も考えましょう。ベビーシッター等がその例です。費用も高いため、おすすめではありませんが、どうしても…の場合は検討してみてください。会社によっては、福利厚生の1つとして、ベビーシッター代の補助を行っているところもあります。
育児休業を延長する
保育園が決まらず預け先がない場合、会社へ育児休業の延長を相談しましょう。会社の規定により、育児休業は最長ここまでという決まりもありますので、それに合わせて今後どうするのかを考える必要があります。なお、「会社で認められる育児休業」と「育児休業給付金」は別扱いになりますので、会社への延長タイミングと、育児休業給付金の延長手続きのタイミングは異なる可能性がある点も注意してください。
育児休業給付金は、1歳時点で保育の実施が受けられなかった場合は1歳半まで、さらに1歳半時点で保育の実施が受けられなかった場合は2歳までの延長が可能です。詳しくはハローワークや会社の人事担当者へ確認してね。
保活のスケジュール・チェックポイント:まとめ
保活を行うということは、大事なわが子を長い時間預ける場所を探すこと。本当に理想をあげだすとキリがないですが、自分だけの問題ではないのでしっかりと考え、見極める必要があります。そのためにも、スケジュールとチェックポイントはしっかり抑えて、後悔のない保活を行ってくださいね。
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